NFTとは?法的問題、今後の展望を初心者向けに徹底解説

5月 6, 2023

NFTってそもそも何だ?

NFT(エヌエフティ)を、すごく簡単に説明するなら

写真やイラストなどのデジタルデータに「これがオリジナルだよ!」と証明をつけてネット上で売買できるようにした仕組み

です。

仕事で使うエクセルファイルにしても、スマホで撮影した写真にしても、デジタルデータは誰でも簡単にコピーできてしまいますよね。

コピー機でコピーしたりするのと違い、デジタルデータはコピーしても劣化することがないため、原本と見分けがつけづらくなくなるのが特徴。

たとえばクリエイターさんがイラストを描き、ネットで公開・販売したとしても、コピーし放題なため、オンリーワンとしての価値がつけづらいのがこれまででした。

そう言った問題を解決するために、仮想通貨のやり取りの仕組みを応用して生まれたのが、NFTです。

NFTって何の略?

ノン・ファンジブル・トークン(non-fungible token)を略して「NFT」。エヌエフティと読みます。

ファンジブルは「代替できる・代わりがきく」という意味。

トークンは、元々はシステムなどへの認証システムを指す単語ですが、ここでは「暗号資産」そのものを意味しています。

簡単に訳すなら「代替(偽造やコピー)ができない暗号資産」。

NFTに対するFT

NFTにはNON(~でない)がつくので、当然「FT」という対義語があります。

FT(ファンジブル・トークン:Fungible Token)は「代替え可能なトークン(暗号資産)」、ビットコイン(仮想通貨)そのものを指します。

NFTがクリエイターが描いた絵なら、FTはお金そのものとなります。
ビットコインをAさんとBさんが10枚分ずつ交換しても、その価値は変わらないですよね。

より難しく説明するなら、FT=ブロックチェーン技術を利用した代替のきくトークン(暗号資産)。

NFT=ブロックチェーン技術を利用した非代替性のトークン(暗号資産)となります。

 

NFTとは、ブロックチェーン技術を利用した非代替性トークン?

ブロックチェーン技術という「何、それ?」という言葉が出てきました。

ブロックチェーンを日本語に訳すとしたら「分散型台帳」。

取引の記録を、1冊の台帳だけでなく、複数の台帳(ネットワークコンピューター)に記録しておけば、間違い(改ざん等)があったときに、比べて誤りに気が付くことができるよね?という発想で、仮想通貨の取引を支えている根本的な技術・仕組みのことを指します。

台帳に例えた「ネットワークコンピューター」が、チェーン(鎖)のようにつながっている仕組みなので、ブロックチェーンというネーミングです。

ビットコイン(仮想通貨)の取引情報を、複数のコンピューターに記録させて同期をとることで、改ざん時に正しい情報と改ざんされた情報かわかるようにしています。

情報を暗号化する技術を使って取引の情報を記録

暗号資産(仮想通貨)の基盤技術であるブロックチェーン(分散型台帳)を情報管理に活用することで、作成者、購入者、取引履歴などを記録して所有権を明らかにするとともに、通常のデジタル情報の場合には容易な複製や改竄 (かいざん) を困難なものにできる。

「NFT(Non-Fungible Token)」が注目を集めています。NFTは、あらゆるデジタルアセットに独自の価値を与え、それを所有者が取引できるようにしたもので、芸術品や音楽、スポーツグッズなど様々な分野で活用されています。NFTによって、これまでデジタルアセットにはなかった「所有権」や「独自性」が付与され、新しいビジネスモデルが生まれる可能性があります。 一方で、NFT市場には様々な課題や問題も浮き彫りになっています。本記事では、NFTとは何か、その歴史や背景、注目される理由、種類や特徴、取引方法や注意点、市場動向や今後の展望、法的問題や課題、NFTを作成する方法や作品の保護、そしてアーティストやクリエイターの事例などを詳しく解説していきます。

NFTとは何か?

NFT(Non-Fungible Token)とは、ブロックチェーン技術を使用して作成された独自のデジタルアセットであり、その資産を識別するために使用されるトークンです。NFTは、オンラインゲームのアイテム、デジタルアート、音楽、ビデオ、バーチャルランド、スポーツメモラビリアなど、あらゆる種類のデジタルアセットを表すことができます。 NFTの最も重要な特徴は、独自の識別子により、ユニークで交換可能でないものであることです。つまり、他のトークンとは異なり、同じ種類のトークンとは交換できないため、一意性を持つことができます。また、NFTは、ブロックチェーンの分散台帳技術により、所有者が確認でき、変更や改ざんができないように保護されます。 これらの特徴により、NFTは、デジタルアセットの所有権を確立し、販売や交換が容易になります。NFT市場は、急速に成長しており、新しいアートやコンテンツの形態を生み出すことにより、クリエイターやアーティストにとって新しい収益源を提供することが期待されています。

NFTの取引方法と注意点

NFTの取引方法は、一般的なオークションやフリーマーケットと同様に、NFTを発売するプラットフォームに登録し、オークション形式で入札を行うか、直接価格を提示して購入する方法があります。以下は、NFTの取引における注意点です。

  1. 取引の価格変動に注意する:NFTの価格は、市場需要や稀少性などによって変動することがあります。NFTを購入する場合は、購入価格を慎重に考慮し、予算内での取引を行うことが重要です。
  2. プラットフォームのセキュリティに注意する:NFTの取引は、オンライン上で行われるため、取引するプラットフォームのセキュリティに注意する必要があります。詐欺やハッキングのリスクがあるため、取引するプラットフォームを選ぶ際には、セキュリティ対策が十分であるかどうかを確認することが重要です。
  3. NFTの正当性を確認する:NFTは、プラットフォーム上で作成され、発行されるため、偽造される可能性があります。NFTを購入する場合は、NFTの正当性を確認することが必要です。NFTが発行されたブロックチェーン上で、所有権情報や取引履歴が確認できるかどうかを確認し、NFTの正当性を確認することが重要です。
  4. 取引手数料に注意する:NFTの取引には、一般的に取引手数料がかかります。取引手数料は、NFTを発行するプラットフォームによって異なるため、取引する前に取引手数料を確認することが重要です。
  5. NFTの保管方法に注意する:NFTはデジタルアセットであり、適切な保管方法が必要です。NFTを購入した場合は、適切なNFTウォレットに保管することをお勧めします。

NFTの市場動向と今後の展望

NFT市場は、2021年に急速に拡大し、多数の大手企業が参入するなど、その存在感をますます高めています。以下は、NFT市場の動向と今後の展望です。

  1. 市場の急速な成長:2021年には、NFT市場が急速に成長し、多くのNFTが高額で取引されるようになりました。NFTの市場規模は、2020年に比べて20倍以上に拡大しており、今後も成長が期待されています。
  2. 大手企業の参入:多くの大手企業が、NFT市場に参入するようになりました。例えば、ソーシャルメディアのTwitterやSnapchat、スポーツリーグのNBAやMLB、音楽業界のグラミー賞などが、NFTの発行や販売を行っています。
  3. アート業界との関係性:NFTは、アート業界においても注目を集めています。多くのアーティストが、自身の作品をNFTとして発行し、販売するようになっています。これにより、アーティストが自身の作品を直接ファンに販売することができるようになり、アート市場のあり方にも変化が生じることが期待されます。
  4. 環境問題への批判:NFTは、ブロックチェーン技術を利用しているため、取引には大量のエネルギーが必要となり、環境問題につながる可能性が指摘されています。そのため、NFT市場においては、環境問題に対する取り組みが求められることがあります。
  5. 今後の展望:NFT市場は、今後も成長が期待されています。デジタルアセットの需要が高まる中、NFTは、所有権の確立や価値の保証ができるため、さらなる需要が見込まれます。また、NFTの利用範囲も広がることが予想され、新しいビジネスモデルやサービスの創出が期待されます。

以上が、NFT市場の動向と今後の展望です。NFTは、デジタルアセット市場において、その存在感をますます高めていくことが予想されます。

NFTの法的問題と課題

NFTは、新しい技術であるため、法的な問題や課題がいくつか存在します。以下は、NFTに関する主な法的問題と課題です。

  1. 知的財産権の保護:NFTは、デジタルコンテンツの所有権を確立するために利用されるため、知的財産権の保護が必要です。しかし、NFTがどのように知的財産権に関わるのかについては、まだ法的な明確性が不足しています。
  2. プライバシーの問題:NFTは、ブロックチェーン技術を利用しているため、取引の情報が公開されることがあります。これは、個人情報保護に関する問題を引き起こす可能性があります。
  3. 詐欺や不正行為のリスク:NFTは、デジタルデータに基づいているため、詐欺や不正行為につながるリスクがあります。例えば、偽物のNFTを販売する詐欺行為が報告されています。
  4. 税金の問題:NFTの取引には、税金がかかる可能性があります。しかし、NFTがどのように課税されるのかについては、まだ十分に明確になっていません。
  5. 監督の問題:NFT市場は、まだ新しいため、現時点では規制が不十分です。しかし、NFT市場が拡大するにつれて、政府や規制機関からの監督が強化される可能性があります。

NFT市場が成熟していくにつれて、これらの問題に対する解決策が模索され、解決されることが期待されます。

NFTを作成する方法と作品の保護について

NFTを作成する方法と作品の保護について説明します。

  1. NFTを作成する方法 NFTを作成するためには、まずブロックチェーン上のアカウントを作成し、そこにあるトークンを作成します。次に、NFT作品のデジタルデータをアップロードし、それをトークンに関連付けます。トークンは、NFT作品の所有権を表すものであり、所有者はトークンを保有することでNFT作品の所有権を証明することができます。NFTを作成するためには、専用のプラットフォームやウォレットを利用することが一般的です。
  2. 作品の保護 NFT作品の保護には、以下のような方法があります。
  • 著作権登録:NFT作品は、著作物として扱われるため、著作権登録を行うことで、著作権を保護することができます。ただし、著作権登録が必要かどうかは、作品の種類や目的によって異なります。
  • デジタル署名:デジタル署名は、デジタルデータの改ざんを防止するための方法です。NFT作品にデジタル署名を施すことで、作品のオリジナリティを保護することができます。
  • スマートコントラクト:NFT作品をスマートコントラクトに組み込むことで、作品の所有権を自動的に管理することができます。スマートコントラクトには、作品の使用条件や権利の移転に関するルールを設定することができます。
  • ウォーターマーク:ウォーターマークは、NFT作品に透かしのように付けることができる画像や文字です。ウォーターマークを施すことで、作品の転売などの不正行為を防止することができます。

まとめ

NFT市場には様々な問題や課題が存在し、取引方法や注意点を理解することが重要です。NFTの市場動向や今後の展望については、さらなる拡大が予想されています。NFTを活用したビジネスモデルが生まれる可能性もあるため、注目度は高まるばかりです。NFTの法的問題についても、今後の解決策が模索されています。NFTを作成する方法や作品の保護についても、注意が必要です。NFTを活用したアーティストやクリエイターの事例からも、その可能性が伺えます。

NFTは、デジタルアセットの新たな所有権概念として、今後も注目され続けることでしょう。

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